「Get away from me」4話。
 


 俺が、と初めて会話したのは、中間テスト開けだった。

 まさか目の前に彼女が居るとは知らなかった。途中で気づいたくらいだった。

 隆さんが居てくれて逆に助かった。手塚だとどうも話にくくなっちゃうしね。

 初めての印象は普通の女生徒とは違う何かをからは感じ取れる瞬間だった。


 

 

 俺はあれから同じクラスを利用してに話かけるようにした。

 だけど、俺の事を避けてる感じがした。
 
 普通クラスの女子は俺とかに対しては必要以上に話かけてくるけど、はそんなそぶりは一切ない。

 「さん、この間テストの結果すごかったね。手塚に負けたけど。」

 俺は少し嫌味っぽく言った。転校生でこれだけの成績だと何ひとつ問題はないからね。

 「・・・。不二君。たまたま、立海で進んでただけよ。他やってたら外してたよ。」

 そう話せば普通に答えてくれる。けど、俺としてはもっと仲良くなりたいと思っているんだけど。

 「そう。そういえば、さんは部活入らないの?青学は部活入るのが強制的だって話は聞いてる?」

 俺は一応話題を変えた。
  
 「聞いてる。だから委員会に入る事にしたの。部活は時間的に無理があるからね・・・。」

 「そうなんだ。さんって何かやってるの?」

 「何を?」

 俺は聞いてしまう。時間的には無理ってことは大抵何か通い事をしてるって事だ。

 「なんにも。ただ塾に行くようになったからって所かな?」

 「塾?」

 「うん。」
 
 俺はだからさんは頭が良いんだって思ってしまった。

 だけど、何かあると思ってまだ聞かないでおこうと思って、手塚の話に話題を写した。

 「そういえば、真田と手塚って従兄弟なんだよね。知ってたかい?」

 「全然・・・。でも雰囲気は似てるって思ったけど・・・。」

 「へぇ、やっぱり、真田は有名なんだな。」

 

 俺は思わず笑ってしまう。

 「・・・。不二君て」

 「・・・。ん?なんだい?」

 さんから話かけてきてくれたのは初めてだった。

 「・・・。なんでもない・・・。」

 「まァ、気が向いたらテニス部見に来てよ。真田と知り合いなんだろ?」

 俺は真田を利用してテニス部に促すように話した。

 「気が向いたらね。私放課後は忙しいから・・・。」
 
 さんとここまで会話できたのは初めてだ。真田に感謝いたいくらいだった。
 
 だけど、俺としてはどうしても塾ってのに気になって、帰りさんの後を付け始めた。

  


 2012.0524karia

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